【ゆべす】

 寒天に溶き卵、しょうがを入れ、醤油や砂糖で味付けをして固めたもので、ぷるぷるっとした食感としょうがの香り、見た目の華やかさが印象的な料理です。


 北陸地方の郷土料理で、金沢市では「べっこう」、ところによっては、 「ゆべし」「えべす」など様々な言い方があり、主に富山県、石川県で親しまれている郷土料理です。


 砺波市では「ゆべす」と呼ぶ人が多く、「柚餅子-ゆべし-」に似せて作られたために、「ゆべす」と呼ばれるようになったと言われています。


 「ゆべす」は、行事がある時には必ず使われていました。かつては、貴重だった卵を使ったこのお惣菜は、膳に並べるとき「こぶた」と呼ばれている小皿に、かまぼこ、みかんとともに三種盛りがされていました。


 また、卵の代わりに、湯葉やえのきを細かく切って入れることもあります。

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